モーニング2を知るもの来たれ!聖☆おにいさん! | 日々だらくだるく

モーニング2を知るもの来たれ!聖☆おにいさん!

モーニング2 2007年 12/1号 [雑誌]
¥390
Amazon.co.jp

最近モーニング2が話題になっていますが、あくまで「モーニング国際新人漫画賞」の話題に集中しているのが非常に残念なコウです。


M.I.M.C. RESULT(モーニング国際新人大賞結果)

しかも取り上げてるニュースサイトはどこもモーニング2について
「初めて聞きました」
「知りませんでした」
「なにそれ」
「隔月誌ってw」
「こんなの大プッシュしてるなんてクソだ」

とまるで知らなかったりします。あ、最後のは俺です。大賞よりは他の二つのほうが好きです。
VEFURRIN はなかなかいいのでぜひ英語でみてください。理由は後述。


正直モーニング2の知名度の低さにびっくりしました。おいおい冗談だろ。結構すごいんだぞモーニング2は。
第6号(最新号)の内容がこちら

風刺系不思議漫画 山下和美「不思議な少年」
本格マジシャン漫画 杉本亜未「ファンタジウム」
百合らしいけど絶対違う 小田扉「前夜祭」
ガチ百合女性の真っ黒な中身 中村珍「羣青」
かあいいグロファンタジー 西島大介「世界の終わりの魔法使い」
パ-トナーオムニバス オノ・ナツメ「DANZA(ダンツァ)」
宗教冒涜ギャグ 中村光「聖☆おにいさん」
下宿青春群像 やまだないと「BEATITUDE」
女性じゃなく女装剣客 安宅十也「×天」
まだアースカイザー出てないぞ くぼたまこと「超絶変身!!アースカイザー」
力がほしいか 和泉雄乙「TRIBAL GEAR」
もっとわかりやすくしてくれ 加藤伸吉「惑星スタコラ」
変態を科学する TAGRO「変ゼミ」
のんびり戦慄短編 笠辺哲「guppy」
女性の危機管理? 松本英子「荒呼吸」

このほとんどが面白いと言うすごい雑誌なのに。何でそんなに無名なんだよ畜生!!
知ってる仲間はほんのわずか。こことか。 寝取られフェチのやつが「変ゼミ」です。


すごいのはこのあたり
山下和美「不思議な少年」
杉本亜未「ファンタジウム」
小田扉「前夜祭」
中村珍「羣青」 
オノ・ナツメ「DANZA(ダンツァ)」
中村光「聖☆おにいさん」
やまだないと「BEATITUDE」
安宅十也「×天」
くぼたまこと「超絶変身!!アースカイザー」
TAGRO「変ゼミ」
笠辺哲の短編
ごめん多すぎるわw

大好きなのは杉本亜未「ファンタジウム」中村光「聖☆おにいさん」。特に聖☆おにいさんはこんなのが普通に連載できるのは日本しか無いです。絶対読め。単行本は1月発売じゃー!

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この絵だけで笑える人はちょっとやばいかもしれません。俺です。


聖☆おにいさんあらすじ
世紀末無事に終わったから下界で一緒にルームシェアしてバカンスしているブッダとイエス。でも貧乏学生よろしくせこせこ金勘定してたり。ブッダが「ブッダ」読んで号泣したりイエスがネット中毒でブログ書いたりする宗教冒涜ギャグ。

本当にひどい!いい意味で。これ見せてJohn訳版 )の反応を見てみたい。こんなエントリーあるし。
宗教ネタがちりばめられてるのでわかる人は爆笑できる。わからなくても十分笑える。
ついでにムハンマドがいればもっとよかったかなと思ったりするけどそれは無理か。血の気多いもんあの人w

まず1話目からぶっ飛んでる。いきなり浅草で安っぽい浴衣買わされてるブッダとイエス。あんたら断れよ。
そして雷門でブッダポージング。ねーよw
その後もばったもん遊園地でお化け屋敷なのに後光が射しちゃったり、ジェットコースターで無我の境地に達したり、はたまた福引で奇跡の力を使おうとしたり、それに関して浪費家と倹約家の間で後ろ暗い取引が成立したり。

最新号では


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自分の偶像にゴルゴダのシーンを選ばないでほしいと愚痴ったり


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ブッダが動物に冷たくされたがったり


最高です。日本人に生まれてよかった。
本当に。

これが読めるならカルト宗教がこじゃんとあるのも許せそうです。嘘です許せるかよ!


ブッダ (1) (手塚治虫漫画全集 (287))/手塚 治虫
¥591
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キリスト―神の愛をといた救世主 (学習漫画 世界の伝記)/竹村 早雄
¥945
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このあたり読んでおくととより笑える。
下は聖書でもいいけどあれを読むのは大変なので。

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ファンタジウム 1 (1) (モーニングKC)/杉本 亜未
¥580
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これもお勧め。本格マジシャン漫画。ここまできっちりマジックを描いた漫画は今までなかったと思う。いずれはちゃんとしたレビューも書きます。
ネガティブな男による2007年度漫画ナツ100 ←ここに少しだけ書いた。


ついでに「国際新人漫画賞」について

大賞作品は画や構図、構成などに関しては文句の付けようのないレベルなんですが、いかんせんストーリーがよくある和風ファンタジーな妖怪祭りでしかないのであまり面白くはない。

一方の副賞の2作品。どっちも好き嫌いが分かれそうな癖がありますがいいと思います。
まず「NIGIRI SUPAHIRO(ニギリスーパーヒーロー)」ですが、馬鹿すぎていいです。日本人をなめすぎな馬鹿っぷりが好きです。
漫画の書き方がよくわかってないようで構成がおかしいですが、日本人舐めんな(笑)と条件反射的に突っ込みたくなるシュールさは日本人にはぜったい出せない。
ん?これギャグ漫画だよね?ヒーロー物のつもりでまじめにやってるんだとしたらすごすぎるんだがw

もうひとつの「VEFURRIN(物語をつむぐもの)」はストーリーのわかりにくさが足を引っ張ってるもののよく出来ている作品。蟲師風味。一番好きです。
ただ英語のほうを読むとすんなりわかってしまったので、これは訳者がわざわざ難解にしてしまったのではないか。
語りかける相手は子狐なのだから子供に語りかけるようなやさしい口調のほうが言いと思う。(後で立場が変わるが)というか、原文は平易な英単語で構成されてるんだからそれくらい読み取れ。つーか意訳ぐらいしろ。直訳ばっかしてんじゃねえよ。
いや直訳が翻訳家の仕事だとはわかってるんですが、もとが結構いいので。詩的な言い回しくらい再現してあげてもいいと思うんだけど。

読むのが大変だと思いますが英語版のほうを読む事をお勧めします。 ←ここから読めます
作品名をバファリンと読んだのは俺だけでいい。

ところで評者は全部原文で読んだのだろうか?それが気になる。
どう考えてもVEFURRINは訳したせいで損をしているし、もしかしたら落選した作品の中にもそういう作品があるかもしれない。
もし原文で読んでなかったらぶっ飛ばすぞ。