漫画雑誌のおまけの効果はいかほどか | 日々だらくだるく

漫画雑誌のおまけの効果はいかほどか

最近の漫画雑誌はよくおまけがつきますよね。
たとえばクリアファイルやらカレンダーやらスク水ホルダーやらお財布ブルマやら。後半はどう考えても逝かれております(頭の中が)

そんな漫画雑誌のおまけですが、これ漫画雑誌として必要なのかな?という疑問が突如ふつふつと沸いてきたのであります。
前述のおまけの後半は「チャンピオンREDいちご」というそれはもう大変紳士でいらっしゃる方々御用達の漫画雑誌についてくるものなのですが、検索したらわかるとおりおまけへの情熱が尋常ではありません。もはや雑誌のほうがおまけといわんばかりのとてつもない代物を抱き合わせてくるのです。画像検索は紳士への道。
こういったおまけをつけると雑誌の売り上げはかなり伸びるのだそうです。データはみつからないが。

しかしながら漫画雑誌というのはいくら売れようが基本的に赤字です。(3大少年誌レベルになると話は別ですが)
その赤字分を単行本が売ったときの黒字で穴埋めをする、という商売形態になっております。
つまりは雑誌がいくら売れようと単行本が売れなければ意味がないのです。ここ重要。


漫画雑誌を単行本の宣伝媒体と考えると、おまけの存在はある障害を生み出します。
それが『立ち読みの禁止』という厄介な代物です。

↓立ち読み禁止になる理由の説明。読み飛ばし推奨。
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普段漫画雑誌の立ち読みを禁止していない店であっても、おまけがついている場合はそれが落ちないようにするために(または万引き防止のために?)何らかのもので雑誌とともに縛ってあるのが普通です。
その場合、どうせ縛るならと中身も読めないようにしてあるのは確実。
これは漫画の単行本がシュリンクしてあると売り上げが上がるのと同じで、中身を読めないようにしておくとよく売れるからです。
ただ、漫画の単行本は機械でとじることができますが、雑誌の場合そんな機械はありませんので基本的に人海戦術になってしまいます。
そんなことをやっている暇はあまりないので、特別な理由がない限り立ち読み防止はやらない本屋が多いのです。
その点おまけつきはおまけの保護と一石二鳥、というよりむしろ商売上やらざるを得ないので立ち読み防止をついでにやってしまうと、まあそういうわけです。
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さて、そこでこんな疑問。

おまけで上がる売り上げ分 VS 立ち読み
単行本の宣伝効果が大きいのはどっち?


漫画雑誌の役割はほぼ単行本の宣伝なので漫画を見てもらわなければ意味がない。
どっちのほうがより多くの人により多くの漫画を読んでもらえているのかというのが疑問なのです。

自分の場合、雑誌を買った時はほぼ全部の作品を見ますが、立ち読みの場合気に入った作品のみを見ます。つまり買った場合のほうがはるかに多くの漫画を目にするわけです。
これはかなりの人に当てはまるのではないでしょうか。
そして同時に「立ち読みできないときにしょうがなく買う人+おまけ目的で買う人」に比べ「立ち読みできないのなら買わない人」の数はかなり多いのではないかと思います。

宣伝効果の差は各々の積の差から算出できますが、そんなデータはないので推測するしかありません。
自分としてはそんなに差はないと思うので、おまけにかかる金額分だけおまけつきが損なのではないかと思います。
売れている漫画雑誌はおまけをつけない(もしくは雑誌に織り込んである)ことから考えると、むしろおまけはマイナス効果である可能性もありそうです。

皆さんはどう思われますか?
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参考になるかもしれないもの→週刊GM研

雑誌単体で利益が出るなら売れればそれでいいんだが、漫画雑誌というやつはめんどくさい代物である。

チャンピオン RED (レッド) いちご 2009年 11月号 [雑誌]
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冒頭の雑誌。表紙からして紳士限定。